きびたき長井 甦るの会

きびたき長井 甦るの会
想いをつなぐさけづくり

活動理念
原発事故を経験した私たち日本人は、原発がそこで働く労働者の被爆や、一度事故を起こせば広大な土地が汚染され、そこに住む多くの人々や動植物の生活が犠牲になることを体験を通して知ることとなりました。そのうえで、それを糧に行われる真の復興とは誰一人として生活を犠牲にすることのない暮らしと社会を構築することであると考えます。
避難直後、私たちに最大のインスピレーションを与えてくれた長井市レインボープランは台所から出る食料残渣(生ごみ)からコンポストを作り、それを再び農地に投入して市民の台所に安心・安全野菜を届けるという取り組みです。私たちはレインボープランの理念である「循環・共に・土は命のみなもと」を受け継ぐとともに
「No sacrifice(犠牲はいらない)」を理念として付け加えたいと思います。

活動内容

酒米の栽培
NPO法人「レインボープラン市民農場」の元理事長・竹田義一氏(竹田農園)の指導の元、鈴木酒造店 長井蔵「純米吟醸 甦る」の酒米「さわのはな」の生産を有志とともに行っています。
これまで、播種作業・田植え・草取り・稲刈りなどを、それぞれイベント化し、毎回50名こえる有志の方にご協力頂いております。

「甦る」の製造
鈴木酒造店 長井蔵 によって醸される「純米吟醸 甦る」の仕込み体験にも多くの有志の方々が訪れております。

セミナーの開催
「純米吟醸 甦る」の原料米「さわのはな」の米粉を使った、菓子作りや、会員自らの被災体験や避難生活、福島復興の現状を語り継ぐべく、セミナーを開催し、避難者と支援者との交流を深めております。
復興支援酒「甦る」について
福島県沖地震の発生後、長井に避難している方々と市民が協働で米作りから酒造りまで携わった「さわのはな」100%使用の純米吟醸。「思いやりと心意気の輪は限りなく」をテーマに毎年3月11日発売しております。売り上げの一部は、原発事故による避難児童・生徒の支援活動をしている団体、学校、教育委員会に寄付をしております。また2024年からは能登半島支援としても寄付を行っております。飲んでいただくことで復興支援につながる復興支援酒、それが「甦る」です。
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原材料:米・米麹
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原料米:長井産さわのはな100%
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精米歩合:55%
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アルコール度数:15度
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容量・価格(税別):3,200円/1.8L、1,680円/720ml


素材へのこだわり

さわのはな
山形県尾花沢市が発祥の地で、独特の芳香があり、蒸した際には香ばしい香りが立ちます。しかし、稲が倒れやすく栽培が難しいため、一時は生産量が減少しました。その後、食味の良さが再評価され、現在は少量ですが栽培されている「幻の米」として知られています。

長井の水
山形県長井市は「名水の郷」として知られ、上質な口当たりの良い軟水が特徴です。この水は、最上川、野川、白川が合流する地域の100%天然地下水で、45m以上の深井戸から取水されます。自然によってろ過された長井市の水は、酒造りにとって非常に重要な要素とされており、この地域で醸される日本酒の品質に大きく寄与しています。

支援団体のご紹介

鈴木酒造店 長井蔵
鈴木酒造店長井蔵は、山形県長井市にある歴史ある酒蔵です。もともとは福島県浪江町で酒造りを行っていたが、東日本大震災により全建屋が流失し、その後山形県長井市の東洋酒造(株)を買い受け、事業を再開しました。この蔵は、海の男酒「磐城壽(いわきことぶき)」や「一生幸福」などの銘柄を造っており、年間製造は500石の小規模で、600~700㎏の小仕込みにて丁寧に酒を仕込んでいます。鈴木酒造店は、地元の農業と密接に関わりながら地域の文化・魅力を発信し、長井市の圃場を活かした酒造りにも取り組んでいます。

さわのはな倶楽部
「さわのはな倶楽部」は、山形県長井市で活動する組織で、特に「さわのはな」というお米の栽培に注力しています。このお米は粘りが強く、冷めても味が落ちない特徴があります。その味わいは多くの人々に愛されています。さわのはな倶楽部のメンバーは、この希少なお米の種の保存にも取り組んでおり、食味コンテストでも特別優秀賞を受賞するなど、その品質の高さが認められています。
